地デジにおけるコピーワンス

最近、「地デジ」という言葉をよく耳にします。

「地デジ」、つまり「地上波デジタルテレビジョン放送」のことですが、現在の地上波テレビ放送を、現行のアナログ方式からUHF帯を使用するデジタル方式へ切り換える(デジタル化)作業が「国の政策として」進められています。

これは日本だけではなく世界的な動向で、既に諸外国で地デジは開始されています。
アメリカでは2009年、韓国でも2010年を目処にアナログ放送は停止される予定です。

そして、日本でも2011年7月24日に地上波テレビ放送がアナログからデジタルへ完全移行されることが決まっています。

この日をもって今のアナログ放送は完全終了し、それ以降、アナログ放送のみに対応しているテレビでは一切の放送を見ることができなくなります。

ここで問題になるのが「コピーワンス」という著作権保護のためのコンテンツです。
分かりやすく言うと、著作権保護のために「1回しかコピーできない」というルールのことです。
地上デジタル放送もBSデジタル放送も、このコピーワンスが採用されています。
そのため、HDD・DVDレコーダーなどへの録画は1回のみに制限されているのです。

つまり、この「コピーワンス」制度があるため、今までのように無制限にコピーできるアナログの時代から後退し、その影響でユーザーの地デジレコーダーの買い控えを招いているという意見もあります。

しかし、コピーワンスの見直し案も出ていることもあり、また、レコーダーはコピーワンス見直しに限らず、毎年、常に進化しているので、現実にはレコーダーは「いつでも買い時」だという見方もできます。


地デジの録画 「コピーワンス」と「ダビング10(ダビングテン)」

まだ先の話だと思っていましたが、早いもので2011年のアナログ放送終了まであと3年。

家電量販店では地デジモデル一色ですネ。

しかも薄くてかなり大きい。

ところでその画質なのですが、さすがにデジタル映像はキレイです。

と言うよりも、地デジ対応テレビでアナログ放送を見た時の画質の悪さのほうが際立ちます。
アナログのテレビでみるとそんなに画質が悪いとは思わないのですが・・・。

ここで、デジタルの宿命ともいうべきコピー&ダビングの問題がある訳です。
デジタルデータはコピーしてもデータが劣化しないので悪用されると困ります。

地デジも、もちろんコピーに規制がかかっています。
従来の「コピーワンス」と2008年6月から運用が開始される「ダビング10(ダビングテン)」という規制方式があります。

「コピーワンス」は名称からも分かるとおり、「コピーは1回」ということです。
すでに、2004年4月から運用されており、BS・地デジ放送の番組に適応されています。

少し複雑なのですが、簡単に言うと、

 ・デジタル放送を「録画機」に保存すると、その行為が「1回」とカウントされる。
 ・その後、その録画機から別のメディア、デジタル機器へのコピーはできない。
 ・「ムーブ」のみ可能となりますが、ムーブするとムーブ元のデータは消去される。

 *従来のアナログ機(VHSなど)へはダビング可能。

もし、ムーブ中に万一、停電や録画機などハード面のトラブルがあって失敗した場合、移動元と移動先、両方のコンテンツデータを失ってしまう可能性があります。

当然ですが、現在運用中の「コピーワンス」に対しては不満の声があがり、新しい方法が提案されました。

それが・・・「ダビング10(ダビングテン)」です。

では「コピーワンス」に替わる新方式の「ダビング10(ダビングテン)」とは何でしょう?

端的にいうと「コピー9回+ムーブ1回」。

総務省ホームページによると・・・

例えば、ハードディスクに録画したものをDVDに書き込む場合、9回のダビングと1回のムーブにより、番組を記録したDVDを10枚まで作成することができます。
(最後の10枚目を作成した際に、ハードディスクに録画された元の番組は消去されます。)

【引用】総務省ホームページ
  http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/whatsnew/digital-broad/answer04.html#06


何か「コピーワンス」よりも良さそうに思うのですが、実際は微妙です。

運用開始までには解決しているように期待します。


地デジ受信は簡単か?

2011年7月24日の地上デジタル放送の完全移行に伴い、すでに地デジ対応のデジタルハイビジョンテレビやチューナー内蔵の録画器が家電メーカー各社より発売されています。

液晶テレビやプラズマテレビ、有機ELテレビなど大画面で趙薄型の新型テレビも次々と開発され、大型電気店の店頭を賑わせています。
昨年末には、テレビの買い替えなどで大売出しが盛んに行われていましたが、今年は夏のオリンピック需要もあり、また地デジテレビの新商品ラッシュとなりそうです。

肝心の地デジ放送の受信ですが、それぞれの家庭の状況によって様々な対応方法があります。
このため地デジに関するトラブルも多く、一つの社会問題にもなりそうです。

たとえば、地デジのアンテナに替えテレビも新しくしたのに、地デジ放送が受信できない。
あるいは、1チャンネルは映るが他のチャンネルを視聴できない、などのトラブルがあります。

テレビを購入した電気店でも、ある程度の対応はしてくれますが、どうしても解決できないときは、テレビ局側や電波の問題にされることもあります。

また一方で、デジタル放送推進協会などの機関に問い合わせをしても、テレビやアンテナの問題として処理され、解決できないことがあることも報道されています。

このようなトラブルで、ケーブルを交換することで自力解決をしたという事例が先日の新聞に掲載されていました。
古い分配器や細いケーブルでは地デジの電波が弱くなるために起こることもあるそうです。

いずれにしても、自宅周辺の電波事情やアンテナ、テレビの状況をよく考えて、地デジ対応をする必要がありそうです。

あるいは、今使っているアナログテレビがまだ新しく、買い換えるには勿体無い、と言う場合もあります。
このような時は「地デジチューナー」を付加すればよいのですが、最近になって「地デジ簡易チューナの仕様ガイド」が作成され、2年以内に5,000円以下の簡易チューナを買えるようにと、総務省からDpaへ仕様検討の協力依頼がされました。

今はまだ地デジ専用チューナーは高価ですが、2011年の対応に向け、少しでも家庭の負担を減らそうとする試みのようです。


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